PRACT BASEでは、お仕事を始めた方との面談の中から、さまざまな「働き続けるコツ」が見えてくる場面があります。 それらの一部をご紹介します。
■働き続けるコツの例
実際に面談で話されたことを例に見てみましょう。
・就労移行支援(就職活動時のコツ)

働きたいです。人に関心はありますが、関わるのが怖いです。
PRACT BASEでの就職活動を通じ、自身のPR情報を整理する「持ち味洗い出しシート」を作成。
その過程で世界史の勉強が好きであることや、活動量を増やしていくことを目標とすることを共有しました。

個別活動で世界史の勉強をしてもいいですか?
面談にて、取り組み状況を学習されているノートで共有しました。

とてもわかりやすいノートで、とても興味がわきます。今度面談で、世界史の授業をしてくださいよ!
世界史の授業の結果から、情報の整理力や伝達力に強みがあることがわかり、ここまでの経験をハローワーク職員とも共有しながら職場開拓を行いました。

でも世界史に関わる仕事ってなんでしょう? 教員?

学芸員? 外国の歴史だし英語力が必要になってきますね。
その後、働きながら英語を学んでいくことを目標に、外資系ホテルの事務職求人を開拓。
ハローワークや企業様とも相談をしながら見事人事部に就職。現在は人に関心のある特性や情報整理力といった長所が、人事の業務やポスター作成の仕事にも活かされ、いきいきとご活躍中です。
・定着支援支援(就業中のコツ)
面談が始まると、利用者様が面談前にラーメンを食べてこられたお話をしてくださいました。
その日の面談はずっとラーメンの話が続き、とうとうラーメンの話だけで面談が終わりました。
でも最後に…

ラーメンの話ができてよかったです。明日、ちょっと苦手だった先輩にラーメンの話ができそうです。
とお話しされ、お帰りになられました。
必ずしも面談では仕事に関する話をしなければならないわけではありません。その時々でその方がお話になりたいことを話していただくことで、不安の解消や次への活力につながる場合もあります。
いかがでしたか。
お読みいただき、頭に浮かんだことや考えたことなど、色々お話をしながら一度体験してみませんか。
「働きたい」という想いを大切にしたい。
そのために安心安全を感じられる場所を作ることがもっとも大事。
私たちが掲げる理念の中で一番のBASE(ベース)となる考え方です。
仕事は人との繋がりから始まります。
求人を探す、職場の見学や実習、面接、就職、そして毎日の通勤一つ一つのプロセスの中で人と会い、話し、共同作業をしていくことになります。
人がいても安心できる場所、ひいては人がいるからこそ安心できる場所を作ることで、安定した人間関係を構築する経験を得て、気持ちの足場固めをしていきたいと考えています。
居場所はあるものではなく作るもの。
一緒に笑って、一緒に泣いて、
それだけで人は頑張れる。
人とつながると、場所につながり、さらにそこにいる別の人ともつながります。
人と話をして楽しい気持ちになったり、嬉しい気持ちになったり、時として何気ない会話に救われたりします。
そんな仲間ができると、「自分も何か人のためになれたらいいな。」なんて思えるようになり、就職に向けて頑張れます。
そんな経験を経て、仕事という共同作業の中で頼りにされたり頼りにしたり、自分がその輪の中の一員であると感じられることが、仕事をする活力になると考えます。
「人を認めることが大切」なんてわかってる。
それよりも「自分のことをちゃんと認めること」ができれば・・・
「自分のことをちゃんと認めること」ができれば、少し余裕が出てきて、周りの人を認めやすくなります。
自分のことを受け入れて、相手のことを受け入れられるようになると、自分のことを相手に伝えられるようになり、相手の考えを受け入れやすくなります。
困難に直面したとき、人は視野が狭くなりがちです。
そんなときに人とつながっていれば、内にこもらず、狭くなった視野を広げるきっかけもみつかります。人に話して、相手の意見を聞くことで、自分自身の中に解決の道筋が見えてくるかもしれません。
就労という自己実現に向けた一歩を踏み出す。
帰れる、落ち着ける場所があるから安心して踏み出せる。
自己実現の形は人それぞれです。
ここでは働くことで、「どうなりたいのか」「どうしたいか」「どんな生活がしたいのか」を一緒に考えていきたいと思います。
「人の役に立ちたい」とか「自分で稼いだお金で好きなものを食べたい」とか、やりたいことに向けて踏み出すための足場を固めたいと考えています。
どんな一歩も踏み出せば、前に踏み出すことになります。
背中は押しません。手も引っ張りません。
あなたが出そうと思えた一歩を大切にしたいからです。
ストレスはたくさんある。
ストレスを無くすことより、ストレスとの付き合い方を一緒に考えたい。
就職はゴールではなく、あくまでも通過点と考えます。
長期的な展望のもと、就職活動中から就労後の定着に至るプロセスで起こる様々な波を乗り越える力を養います。
逆境や困難に直面しても、元に戻ることができる回復力や、ストレスに対しての緩衝力、新しい環境や予期せぬ変化を受け入れて対応できるようになる適応力をプログラムの中で養い、高めます。