「対話」の研修

先日(2024/12/10)、午後から社内研修を行なっていました。

テーマは「支援機関の中で対話の流れをどのように作るか、その効果について」でした。
数人で始めたプラクトも、気がつけば20人以上のスタッフが在籍していて、直接支援業務にあたるスタッフから、事務やシステムなどを担当しているスタッフまで多様です。

「対話」は支援の中だけでなく、スタッフ間にも日々生まれ、何気なくお互いの状況や境遇などを言語的に、非言語的に共有されていますが、目の前の業務に追われていたり多忙だったりとさまざまな影響を受け、意識されずに通り過ぎていくものも多いなと思います。

今回の研修を担当してくれたのは、フィンランドで対話の実践や研究をされていたトム・アーンキルさんです。
トムさんからは対話の大切さや、どんなふうに導入していくか、その効果などについてワークショップを通して体験的に教えていただきました。また、通訳で来ていただいた森下さんには、フィンランド語の言葉のニュアンスや行間にある文化や生活感の違いを踏まえて、丁寧に伝えていただきました。

今ここに集まった人たちが、誰一つ同じではない「体験」を話すことが保障され、またそれを聞いていた人の理解をおしえてもらうことは、話せて聞いてもらえた体験を得ると同時に、自他の異なりを感じるものでもありました。

支援を求めていらっしゃる方たちが多様であるために、私たちスタッフ一人一人が一様ではないこと、つまり、持っている経験やスキル、工夫、それを得てきたプロセスや関わってきた人たちが誰一人として同じことはなく、感じ方も考え方も受け取り方もどれもがとてもユニークで、お互いに安心してそれらを表現できる場が大切なのかなと感じました。

会って話した瞬間に、自分が想像し察していた他者はもろくも崩れていくものなのかもしれないですね。

ちなみに、おやつで食べた「くるみっこ」はとても美味しく評判も上々でした。トムさんの奥様のタイラさんにも喜んでいただけて良かったです。